第41回陸上貨物運送事業労働災害防止協会
会長挨拶
 

 本日ここに、第41回全国陸運労災防止大会を開催するに当たり、一言、ごあいさつを申し上げます。
 皆様方には、ご多用のところ、地元はもとより、全国各地から多数のご参加をいただき、このように盛大に開催することができましたことを、先ずもって、厚く御礼申し上げます。
ご参集の皆様方の労働災害防止に寄せる、並々ならぬ思いに接し、主催者として非常に心強く存ずる次第であります。
 また、本大会には、厚生労働省労働基準局 小野部長、国土交通省九州運輸局 与田局長、警察庁九州管区警察局 森部長
そして地元福岡県から 稗田副知事のご来臨をいただき、ご祝辞を賜りますことを光栄に存じ、厚く御礼を申し上げます。
 また、本日は労働災害の防止に顕著な功績をあげた事業場、団体並びに個人の方々への表彰を行いますが、皆様方には、これ迄のたゆまぬご努力、ご精進に対し、深く敬意を表しますとともに、今後益々のご活躍を祈念申し上げます。
 さて、陸運業の労働災害の発生状況について申し上げますと、関係各位の真摯な労働災害防止活動の結果、死傷件数は基本的には減少傾向にありますが、今なお、14,000人が労働災害に被災し、そのうち240人余の労働者が尊い命を失っています。
 このような状況にかんがみ、当協会におきましては、「陸運労災防止計画」を策定し、労働災害死亡者数が年間200人を下回ることを目指すとともに、計画期間中の労働災害総件数を20%以上減少させることを目標に掲げ、「経営首脳が先頭に立った安全衛生活動の積極的な推進」、「荷役運搬作業の安全化対策の推進」及び「交通労働災害の防止」を主要対策に、会員事業場の皆様方と一緒に、労働災害防止活動に積極的に取り組んでおります。
 特に、本年は、「労働災害防止計画」の中間年に当たることから、目標の達成に向けて、「夏期労働災害防止強調運動」を中心に、「陸運業における労働安全衛生マネジメントシステム」、「交通安全運転マップ」等を活用した交通労働災害の防止に重点的に取り組んだところであります。
 さらに、これから年末年始を迎え、災害の増加が懸念されるところであり、「年末・年始労働災害防止強調運動」を強力に展開していくこととしております。
 陸運業界は、物流ニーズの多様化が進む中で、燃料価格の高騰や環境問題への対応、物流効率化対策、規制緩和対策等様々な課題が山積し、厳しい経営環境にあります。
 こうした諸環境を踏まえつつも、労働災害を防止し、働く人々の安全と健康を確保していくことは、陸運業の発展のために、業界あげて取り組まなければならない最重要課題であります。
 私ども陸運労災防止協会は、労働災害の防止を通じて陸運業界の発展に寄与しているところであり、労働災害ゼロを目指してさらなる対策に取り組んでいくこととしております。
 本日ご参集の皆様方におかれましても、これまで以上に充実した実効ある労働災害防止活動を展開されますようお願い申し上げる次第であります。
 最後に、本大会にご参加の皆様方の益々のご健勝とご活躍、さらには、陸運業界の発展を心から祈念し、大会開催に大変ご苦労をいただいた福岡県支部をはじめ、関係者の方々に感謝申し上げ、私のあいさつとさせていただきます。


平成17年11月15日
陸運労災防止協会
会長    岡部 正彦