トップ > 労働災害発生状況 > 陸運業死傷災害の詳細な分析
陸運業死傷災害の詳細な分析（平成21年労働災害原因要素分析）

　厚生労働省が3年ごとに実施している「労働災害原因要素の分析」（平成21年陸上貨物運送事業他）が発表されました。（→安全衛生情報センター ）
　 １　荷役関係作業による死傷災害の割合は68.7%で、その割合は大きくは変化していません。（表１　作業の

      類別分析）
 　２　人力荷役作業中の墜落・転落が最も多く、全体の20.5%（2,733人／13,338人）を占めています。さらに詳細

      な分析では、その半数以上を積卸し作業が占めています （57.1%（1,563人／2,733人））。（表２　作業の種

      類・事故の型別分析）→詳細分析参照
　 ３　ダンプトラック以外のトラックからの墜落・転落が最も多く、全体の18.8%（2,551人／13,338人）を占めていま

      す。 （表３　事故の型別・起因物別分析）→詳細分析参照

　

表１　作業の種類別死傷者数（陸上貨物運送事業）
　 作業の種類 ⑴ ⑵ ⑶ ⑷ 合計
　
全死傷災害に占める荷役関係作業による死傷災害の割合(%)
荷役機械運転作業 人力荷役作業 運行作業　　　　　　 その他の作業 荷役関係作業の合計　　　
年 　 　 　 　 （⑴+⑵）
平成21年 660 8,505 1,395 2,778 13,338 9,165 68.7
平成18年 1,155 10,035 1,686 2,880 15,756 11,190 71.0
平成15年 923 9,162 1,846 3,169 15,100 10,085 66.8
平成12年 897 9,999 2,042 2,918 15,856 10,896 68.7
平成9年 993 11,004 2,262 3,306 17,565 11,997 68.3
平成6年 827 8,758 1,832 2,736 14,153 9,585 67.7
平成3年 915 10,359 1,881 3,164 16,319 11,274 69.1
資料出所：安全衛生情報センター「労働災害原因要素の分析」

　

　

表２　作業の種類別・事故の型別死傷者数(平成21年 陸上貨物運送事業)
作業の種類別 事故の型別 合計 墜落、転落 転倒 飛来、落下物にあたる（崩壊、倒壊物を含む） 激突、激突され はさまれ 激しい動作（不自然な動作によるものを含む） 道路交通事故（自動車の場合） その他
合計 13,338 3,792 1,650 1,338 1,839 1,419 1,677 1,119 504
(100) (28.4) (12.4) (10.0) (13.8) (10.6) (12.6) (8.4) (3.8)
((100)) ((100)) ((100)) ((100)) ((100)) ((100)) ((100)) ((100)) ((100))
運行作業 1,395 78 69 6 90 39 27 1,041 45
(100) (5.6) (4.9) (0.4) (6.5) (2.8) (1.9) (74.6) (3.2)
((10.5)) ((2.1)) ((4.2)) ((0.4)) ((4.9)) ((2.7)) ((1.6)) ((93.0)) ((8.9))
荷役機械運転作業 660 126 27 75 156 207 30 3 36
(100) (19.1) (4.1) (11.4) (23.6) (31.4) (4.5) (0.5) (5.5)
((4.9)) ((3.3)) ((1.6)) ((5.6)) ((8.5)) ((14.6)) ((1.8)) ((0.3)) ((7.1))
人力荷役作業 8,505 2,733 1,047 1,083 1,122 885 1,377 30 228
(100) (32.1) (12.3) (12.7) (13.2) (10.4) (16.2) (0.4) (2.7)
((63.8)) ((72.1)) ((63.5)) ((80.9)) ((61.0)) ((62.4)) ((82.1)) ((2.7)) ((45.2))
関連作業 2,670 828 495 165 456 279 228 45 174
(100) (31.0) (18.5) (6.2) (17.1) (10.4) (8.5) (1.7) (6.5)
((20.0)) ((21.8)) ((30.0)) ((12.3)) ((24.8)) ((19.7)) ((13.6)) ((4.0)) ((34.5))
その他 108 27 12 9 15 9 15 0 21
(100) (25.0) (11.1) (8.3) (13.9) (8.3) (13.9) (0.0) (19.4)
((0.7)) ((0.7)) ((0.7)) ((0.7)) ((0.8)) ((0.6)) ((0.9)) ((0.0)) ((4.2))
(注)
( )数字は事故の型別の割合(％)を、(( ))数字は作業の種類別の割合(％)を示す。 		 　 　 　
　 　
＊を付した項目は、その上位項目中代表的なものである。  　 　 　
資料出所：安全衛生情報センター「労働災害原因要素の分析」 　 　 　 　 　 　

　

　

表３　事故の型別・起因物別死傷者数(平成21年 陸上貨物運送事業)
事故の型別 起因物別 合計 物揚げ装置 運搬機 用具 作業箇所 荷 その他
　 ダンプトラック以外のトラック* フォークリフト*
合計 13,338 300 6,225 4,374 597 717 2,154 1,083 2,859
(100) (2.2) (46.7) (32.8) (4.5) (5.4) (16.1) (0.4) (21.4)
((100)) ((100)) ((100)) ((100)) ((100)) ((100)) ((100)) ((100)) ((100))
墜落、転落 3,792 48 2,817 2,511 69 231 423 114 159
(100) (1.3) (74.3) (66.2) (1.8) (6.1) (11.2) (0.3) (4.2)
((28.4)) ((16)) ((45.3)) ((57.4)) ((11.6)) ((32.2)) ((19.6)) ((10.5)) ((5.6))
転倒 1,650 6 342 228 21 84 1,059 48 111
(100) (0.4) (20.7) (13.8) (1.3) (5.1) (64.2) (0.2) (6.7)
((12.4)) ((2)) ((5.5)) ((5.2)) ((3.5)) ((11.7)) ((49.2)) ((4.4)) ((3.9))
飛来、落下物にあたる（崩壊、倒壊物を含む） 1,338 57 351 66 39 189 6 417 318
(100) (4.3) (26.2) (4.9) (2.9) (14.1) (0.4) (1.6) (23.8)
((10)) ((19)) ((5.6)) ((1.5)) ((6.5)) ((26.4)) ((0.3)) ((38.5)) ((11.1))
激突、激突され 1,839 63 780 348 204 72 561 111 252
(100) (3.4) (42.4) (18.9) (11.1) (3.9) (30.5) (0.5) (13.7)
((13.8)) ((21)) ((12.5)) ((8)) ((34.2)) ((10)) ((26)) ((10.2)) ((8.8))
はさまれ 1,419 120 804 348 165 75 3 153 264
(100) (8.5) (56.7) (24.5) (11.6) (5.3) (0.2) (0) (18.6)
((10.6)) ((40)) ((12.9)) ((8)) ((27.6)) ((10.5)) ((0.1)) ((14.1)) ((9.2))
激しい動作（不自然な動作によるものを含む） 1,677 3 87 48 3 36 99 198 1,254
(100) (0.2) (5.2) (2.9) (0.2) (2.1) (5.9) (0.2) (74.8)
((12.6)) ((1)) ((1.4)) ((1.1)) ((0.5)) ((5)) ((4.6)) ((18.3)) ((43.9))
道路交通事故（自動車の場合） 1,119 　 879 774 9 　 　 　 240
(100) 　 (78.6) (69.2) (0.8) 　 　 　 (21.4)
((8.4)) 　 ((14.1)) ((17.7)) ((1.5)) 　 　 　 ((8.4))
その他 504 3 165 51 87 30 3 42 261
(100) (0.6) (32.7) (10.1) (17.3) (6.0) (0.6) (8.3) (51.8)
((3.8)) ((1.0)) ((2.7)) ((1.2)) ((14.6)) ((4.2)) ((0.1)) ((3.9)) ((9.1))
(注)
( )数字は起因物別の割合(％)を，(( ))数字は事故の型別の割合(％)を示す。		 　
＊を付した項目は、その上位項目中代表的なものである。  　 　 　 　
資料出所：安全衛生情報センター「労働災害原因要素の分析」