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平成29年 「年頭の辞」

国土交通省自動車局長  藤井直樹

  皆様、新年あけましておめでとうございます。
  平成29年の新春を迎え、謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。
  国土交通省としては、自動車は社会経済活動に不可欠かつ人々の生活にとって最も身近な乗り物であるとの認識の下、一体となって、
(1)安全性、環境性能の向上
(2)生産性の向上
(3)サービスの向上
を三本の柱として、施策を推進して参ります。
  自動車の安全対策については、昨年6月の交通政策審議会陸上交通分科会自動車部会の取りまとめを踏まえつつ、着実に取組を推進して参ります。特に、昨今相次いで発生している高齢運転者による交通事故については、自動運転技術をはじめとした先進安全技術の活用により事故を防止する観点から、更なる対策について早急に検討して参ります。安全基準については、前面衝突時の乗員保護基準の強化を行うほか、安全効果の高い先進安全技術について基準化・義務化の検討を進めるなど、引き続き、強化・拡充を図って参ります。
  先進安全自動車(ASV)推進プロジェクトについては、平成28年3月に、ドライバー異常時対応システムに関するガイドラインを策定しました。引き続き先進安全技術の開発・普及の促進に努めてまいります。
  事業用自動車の事故削減に向けた取組については、運輸安全マネジメント制度の推進、衝突被害軽減ブレーキやデジタル式運行記録計・映像記録型ドライブレコーダーの普及促進などを着実に実施し、安全・安心の確保に万全を期して参ります。
  また、事業用自動車の運転者による疾病運転の防止を目的として、議員立法として提出されていた「道路運送法及び貨物自動車運送事業法の一部を改正する法律」が昨年12月9日に成立したところです。国土交通省では、健康管理に関する取組を更に推進することに加え、脳疾患や心疾患などの早期発見に効果的なスクリーニング検査について、医学的知見を踏まえた調査研究を実施し、事業者として取るべき対応を含んだガイドラインを作成すること等を検討して参ります。
  トラック事業は、我が国の経済と人々の暮らしを支えている重要な産業です。他方、その担い手のほとんどは中小事業者の方々であり、荷主等に対して立場が弱く適正な運賃が収受できない、荷主都合の待ち時間を余儀なくされているなどの課題があります。さらに、トラック事業に関しては、荷主との取引だけでなく、下請多層構造のなかでの元請事業者と下請事業者との間の取引環境にも課題があると認識しております。
  このような課題認識のもと、まず、荷待ち時間等長時間労働の改善に向けて、「トラック輸送における取引環境・労働時間改善協議会」の枠組みの中で、荷主とトラック事業者が共同でその改善に取り組むパイロット事業を、昨年に引き続き全国で実施していく予定です。
  さらに、荷主との取引についても、根本政務官より荷主を所管する経済産業省村松副大臣及び農林水産省細田大臣政務官に対し、荷主への働きかけにご協力いただけるよう、昨年12月に要請しました。
  今後もこれらの取組を通じて、トラック輸送の取引環境の改善及び長時間労働の抑制にしっかりと取り組んで参ります。
  人材確保に向けては、労働条件の改善が何よりも重要です。トラックについては、前述した協議会の枠組みを活用し、荷主も含めた関係者が一体となってその改善に取り組むとともに、中継輸送の推進により、宿泊を伴わない勤務形態を可能とするなど、より幅広い方に運転者として活躍いただける環境づくりも後押しして参ります。
  加えて、女性の採用拡大に向けて、トラガール等のキャンペーンを通じ、女性ドライバーの採用に向けた取組や、子育て中の女性が働き続けることのできる環境整備を行っている事業者を支援・PRすることにより、女性の新規就労・定着を図ってまいります。
  最後になりましたが、自動車に関わられている皆様方が、この一年、それぞれの分野において大いにご活躍され、一層のご発展を遂げられますことを祈念いたしまして、年頭のご挨拶とさせていただきます。

(要旨)