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平成29年労働基準局長年頭所感

厚生労働省労働基準局長 山越敬一

  あけましておめでとうございます。
  新年を迎え、心からお慶び申し上げます。本年も何とぞよろしくお願い申し上げます。
  平成29年の年頭に当たり、改めて日頃の労働基準行政への御理解と御協力に感謝申し上げますとともに、今後の労働基準行政の展開について述べさせていただきます。
  労働基準行政の主な役割は、労働時間や賃金など労働条件の確保、労働者の健康と安全の確保、労災保険の適正かつ迅速な給付、労使関係の調整や個別労働紛争の防止でございます。
  本年も、働く方々が安心して安全に働くことができるよう、次の施策を中心に取り組んでまいります。

  第一に、長時間労働の是正についてです。
法規制の執行強化として、昨年、全ての労働局に「過重労働特別監督監理官」を新たに任命するなどの体制の強化を図るとともに、監督指導の対象を月80時間超の残業を把握した全ての事業場に拡大するなどの取組を行ってきました。
  今後とも、長時間労働の是正を図るための監督指導等の取組を進めてまいります。

  第二に、労働基準法改正案についてです。
  仕事と生活の調和を図るとともに生産性の向上を実現するため、労働者一人ひとりの健康確保にしっかり取り組み、労働者が創造的な能力を発揮しつつ、効率的に働くことができる環境を整備する必要があります。
  そうした考えの下、一昨年、労働基準法等の改正案を国会に提出いたしました。現在、継続審議中ですが、法案の早期成立を図ってまいります。
  また、「働き方改革実現会議」において、今後、働き方改革実行計画が取りまとめられる予定であり、これを踏まえ、長時間労働の抑制に向けて実効性のある対応を図ってまいります。
 

  第三に、最低賃金の引上げについてです。
  最低賃金の引上げについては、「ニッポン一億総活躍プラン」において、全国加重平均が1,000円となることを目標に掲げるとともに、中小企業、小規模事業者の生産性向上等のための支援や取引条件の改善を図ることとされております。
  今年度の地域別最低賃金額については、全国加重平均で823円となり、最低賃金が時間額表示となった平成14年以降で最大の引上げ(25円)となりました。
  最低賃金引上げの環境整備としては、中小企業に対する助成金の拡充等を行うとともに、下請等中小企業の取引条件改善に向けて、政府全体で対応策の検討を進めております。
  最低賃金の引上げとその環境整備に向け、関係省庁とも連携して、しっかりと取り組んでまいります。

  第四に、労働災害防止対策についてです。
  平成29年度は、平成24年度からの5か年計画である第12次労働災害防止計画(12次防)の最終年度となります。
12次防では、5年間で死亡災害及び休業4日以上の死傷災害を15%以上減少させることを目標としています。しかしながら、死亡災害は着実に減少しているものの、休業4日以上の死傷災害は現状で平成24年と比べて約3%の減少にとどまっております。
  特に、第三次産業では労働災害が増加傾向にあることから、企業全体での災害防止を促す新たな取組を行うとともに、重点業種である建設業、製造業、陸上貨物運送事業における対策を徹底し、12次防の目標達成のために全力で取り組んでまいります。

  以上の施策を中心に職員一同、全力を挙げて取り組んでまいりますので、今後とも、一層の御理解、御協力を賜りますようお願い申し上げ、新年の挨拶とさせていただきます。